月初め 山は紅に黄に染まり
遠くの山になんか行かなくってもいいよ
渋沢丘陵においでなさいよと
誰かれなく声をかけたいような眺めだった
月半ば 雨が来るような寒い日に
もうケヤキもすっかり葉を落とし
いかにも さむざむ 身を縮めて
集落のはずれを通り過ぎようとしたとき
冬も緑濃く繁るヤマモモに
…おや…葉裏にとまるのはウラギンシジミ
全部で4頭も なんとしっかりつかまっていることか
そろって春を迎えることができるように念じた
そしてもうクリスマスだ
新しいカメラで撮ろうと
ヤマモモのところに行ったら・・・
何ということ、わずかの間に2頭になってしまっていた
寒ければ私はコートを着るけれど……
生き物の世界は厳しい
〈成虫越冬するウラギンシジミ 千村にて〉
去年の暮れ、ムネアカハラビロカマキリという名前を初めて聞いた。
翅に一カ所白い点がある、お腹の大きなハラビロカマキリならよく知っているし、そのコロッとした卵鞘(らんしょう)もおなじみだ。
ムネアカハラビロカマキリは外来種でからだが大きく、卵鞘も大きくて、このカマキリが現れると在来種のハラビロカマキリは激減してしまうと云うことだ。
〈ムネアカハラビロカマキリ卵鞘 渋沢丘陵尾根道にて〉
先日、頭高山のサクラ植林の区域を歩いていて、いくつもの小さくてコロッとした卵鞘を見つけて「ハラビロカマキリの卵鞘だ」と確認。同時にこのところ渋沢丘陵の尾根あたりで見かけるのはムネアカの卵鞘だと気がついた。話の通りであれば、1年後ここの卵鞘もムネアカハラビロに入れ替わっているのかもしれない。
このようなことは結構ある。
〈ハラビロカマキリ卵鞘 頭高山にて〉