竹やぶを這い回って見つけた変わり者のラン photo by Moriya-san

アキザキヤツシロラン(ラン科 オニノヤガラ属)

 

このランは亜熱帯・暖帯を中心に分布し、本州では千葉県以西に分布するということです。八国見山東側のマダケ林で、落ち葉の中から顔を出しているのをカニの横歩き状態で探してやっと見つけました。高さ3〜5センチの地味な腐生ランです。

 

このランは菌寄生性の無葉緑の地生ランで、開花期間が短く非常に地味なため、今までこの場所での開花個体に出会うことがありませんでした。けれど花の後、10月末から11月頃になると、ぐんぐんヒョロヒョロと伸びて、先端にラン特有の埃のような微細な種子を内蔵した果実を伸ばすのですが、それはイヤでも目につくようになります。年ごとに少しずつ個体数が増えていました。

 

今年こそは!自分たちの眼で、果実ではなく花を見つけたいと念じていた矢先、秦野の別の場所での開花情報が届いたので「観たーーーーい!!」となりました。連日の雨の合間を縫って、竹やぶの中“カニの横歩き”によってようやく見つけ出した記念すべき花であります。

(下の写真はクリックすると拡大して見ることができます。)

ゴンズイ(ミツバウツギ科)

赤い果実は雑木林の林縁でよく見かける樹木です。

赤い果実が割れて、中から艶やかな黒い種子が現れます。眺めていて何となく楽しくなる樹木。珍しいラン探しでずっとしゃがみっぱなしの姿勢はけっこうキツかったのですが、「ウ~〜〜ン」と背伸びした時に目についた花でした。