月初め 山は紅に黄に染まり
遠くの山になんか行かなくってもいいよ
渋沢丘陵においでなさいよと
誰かれなく声をかけたいような眺めだった
月半ば 雨が来るような寒い日に
もうケヤキもすっかり葉を落とし
いかにも さむざむ 身を縮めて
集落のはずれを通り過ぎようとしたとき
冬も緑濃く繁るヤマモモに
…おや…葉裏にとまるのはウラギンシジミ
全部で4頭も なんとしっかりつかまっていることか
そろって春を迎えることができるように念じた
そしてもうクリスマスだ
新しいカメラで撮ろうと
ヤマモモのところに行ったら・・・
何ということ、わずかの間に2頭になってしまっていた
寒ければ私はコートを着るけれど……
生き物の世界は厳しい
〈成虫越冬するウラギンシジミ 千村にて〉