第16回さがみ自然フォーラム

今年も2月11日、「アミュー厚木」で「さがみ自然フォーラム」が行われました。

「渋沢丘陵を考える会」からも複数の会員が参加しました。会としての展示参加は三年目です。

 

会場では「丹沢ブナ党」代表でもある梶谷敏夫さんにポスターセッションをお願いしました。多くの聴衆の方が目と耳を傾けてくださいました。

日本チョウ類保全協会事務局長の中村康弘さんからは、昨年暮れの渋沢丘陵でのオオムラサキ幼虫越冬調査(*下記に内容記載あり)を提示していただき、それも早速会場に展示しました。調査によれば激減したことがわかります。

 

ネイチャービデオ作家の吉田さんが撮影された上空からの写真では、身近な里山が命を失い、醜くなっていく姿を映し出していました。こうした映像は如実に現状の変化が理解でき、里山を守ろうとする人の心に深く刻み込まれていくはすです。(写真・森谷、報告:日置)

 

【渋沢丘稜でのオオムラサキの幼虫越冬調査】

調査は2012年から毎年12月下旬に継続的に実施、エノキの周りに散った枯れ葉の裏に隠れて越冬する幼虫の個体数を調べてきた。(八国見山周辺では幼虫の食樹エノキが約200本あり、霊園区域と進入道路の周辺が最も生息環境が優れた場所とされていた。)

 

昨年(2016年)12月はエノキ204本を調査。うちオオムラサキが発生した木は24本しかなく、総幼虫数は89匹だった。調査を始めた2012年には調査エノキ数196本のうち発生数71本、総幼虫数357匹だった。工事着工から約一ヶ月後の2014年暮れには211本のうち44本で発生を確認し、総幼虫数173匹だった。