冬の名残りの雑木林 2017-3-17 from Hioki-san

雑木林を見上げる空で

「もうそろそろかな…」 

「もうそろそろだね」

枝を交わすようにして 木たちがひそひそ話

もう葉っぱを広げようかという相談です

 

「わたし もう花咲かせたよ!」と元気にヤマハンノキ

「だって花粉を飛ばすには葉を出す前のほうがいいんだもの」

イヌシデもアカシデもそれにつづくでしょう

みんな 風に花粉を飛ばしてもらう仲間ですから

 

かすかな気配で 小鳥の小さな群れがやってきます

メジロ、シジュウカラ、エナガ、ヤマガラ、コゲラ

冬の名残りの雑木林の 曲芸師の軽やかさで

どんなに細い枝先にも ぶら下がったり覗いたり

 

あ! 長い尾羽の曲がったエナガがいる

どうやら営巣が始まったのでしょう

袋のような形の巣の中で 尾羽が邪魔になって曲がってしまうらしい

そういえば ちょっと前にカラスが小枝を折って運んだり

今日またスギの枯れ葉をくちばしでまとめて運ぶのを見ましたっけ

鳥たちはみんな子育ての時期を迎えようとしています

ウグイスだってこんなにうまくさえずるようになってきました

 

 

 

土手のツノハシバミが地味な雄花をひっそりとたらし

雌花は小さな壺の形の苞に守られて

赤いつややかな雌しべ柱頭だけをのばしています

 

ヤマの畑は菜の花の花盛り

梅畑の向こうに草を燃やす煙が見えて

気の早いアマナが5〜6輪

まだ眠たげにしています