薮かげの田んぼの片隅の 3月22日 from Hioki-san

丘稜のはずれの 集落のはずれの 藪かげの 田んぼの片隅

 

雑木林に降って 落ち葉の下にしみこんで

土の中を潜り抜け やがて わずかにしみ出た水が 集まって

田を養い畑を潤し 人の目を楽しませながら

源流と呼ばれるささやかな流れになって

それがあっちこっちから集まって

やがて大きな川となって 海へと旅立っていく

 

このささやかなもの 「春の小川」

懐かしいすがた…

忘れ去られたようでありながら

季節になると だれかが 野の草を摘みにポツリポツリとやってくる

陽の温かさにくるまれて 思い出に浸るために

自然の懐に抱かれて

しばし 時空の旅を楽しむために

 

こんな素晴らしい身近な自然が どうか

なくなることのありませんように