ツルウメモドキがすっかり秋色になった from Hioki-san

 

初夏に白い泡のような花を盛り上がるように咲かせて

 

アオバセセリやスミナガシの小さいこどもを養っていたアワブキは

 

いまは赤い実をひっそりつけているだけ いまは誰もいないようだ

 

しかし、その渋い赤い実がとてもいい 秋色だ

 

颱風がやってきた 次々やってくる

我がもの顔で 風や雨をひきつれ

 

田んぼを踏み荒らし 川の水を湧きたたせて

 

人間なんぞ引きずり込んでやるぞぉ 

わめきながら通って行った

 

 

 

 

通った後には青い秋の空が

白い雲をぽかりと浮かべている

 

里山の秋の花々が

何事もなかったようにふんわりと立っている

 

くたびれた風情のキアゲハはべったりとボタンクサギの蜜をひとり占め

 

オンブバッタの夫婦が仲良く並んでつつましく空を見ている

 

 

 

秋の空が白い雲をぽかりと浮かべている・・・颱風のあと