1月12日、令和の初歩き
隣接する大井町篠窪の三嶋神社まで丘稜の尾根伝いにみんなで歩いた。
足元の畑にソラマメが列を作って緑がういういしい。
菜の花満開。
陽だまりに気の早いタチツボスミレ。
風もなく、陽ざしにあふれ、海が遠くに光る。
和やかな広がる景色はこの丘稜の目玉だと思う。
三嶋神社のスダジイ林は、この地域の自然林としてたいへんよく守られている。
身近にある雑木林は人が暮らしのために長い歳月をかけて作り替えたものだから。
社寺林として残るこのような林は本来の植生を知る大切な場所だ。
ここはムササビも住んでいてタブの枝先をかじった食痕がみつかった。美しい昆虫・ハンミョウが境内の広場からいっせいに出てくるのを、以前、見たこともある。
真冬のいま、私たちの眼を奪ったのは、スダジイなどの巨木たちの力強い「命の活きていくかたち」。まわりの植物動物、自分以外の生きものの命を養いながら土に還りつつある倒木の静かで確かな「命の終わらせ方」。
これら巨木たちは、もとは一粒のドングリであったと思うと、その活きてきた時間、土と水と人とのつながり、いろんなことを思った一日だった。