降ったり照ったり一日ごとに
春の天気は移り気 それでも
ソメイヨシノの便りがきかれるころが
めぐってきた
室川と峠集落のあいだの
小さくひらけた田んぼと畑の間を
歩きはじめると
足元のたくさんな命の芽生えが
声をかけてくるから
みんなの足がとまってしまう
雑草とひとくくりに呼ばれる
その命の多様性に驚く
思わずしゃがみこんで生まれたばかりの小さな芽生えを見つめる
だれとも知れない芽生えにはなしかける・・・あんただれ?もうすこしおおきくなったらまたあおうね
そうそう よく見知っている草もある
セリ・ヤブカンゾウ・ツクシ・ハコベ
・・・摘み草 やったことあるね
あれは からだや心をあそばせる実益も兼ねたよい時間と空間だった
谷戸を抜け麓の神社を横目で見ながら
忍者道という北斜面の雑木林をゆるゆるのぼる
ケスゲ・ヒメカンスゲが春をつげる
ランヨウアオイの蕾はまだ幼い
まだ芽吹かぬ梢に
小鳥の気配を探して空を仰げば
アカシデの雄花が梢を薄赤くいろどり、イヌシデの緑色の雄花も咲き始めたようだ
風に花粉をゆだねる木々の春は早い
<アカシデの雄花>
尾根の農道に座って
八国見山のひろがりに向かって昼休み
峠集落に下った竹やぶでヤブサンザシの開花をみる
まだ早いと思っていたのでみんなでワイワイ喜ぶ
集落の中を抜けてフキノトウがまだいっぱいの斜面をゆっくり上った雑木林のふちで、今日のメイン・ほぼ満開のアマナにむかえてもらえた
<アマナ 3月21日>
近頃では珍しく手入れの行き届いた雑木林、樹木の手入れ、落ち葉搔きが丁寧にされた緩やかな北斜面にスプリングエフェメラル アマナがその短い春をいとおしむように精いっぱい咲いていた。
感激‼
(一週間前は一輪だけ咲いていた)
放置された里山が多い中で、この林は
ほんとうに手入れが行き届いて気持ちよい。
<アマナ 3月21日>
山林の持ち主の高齢化、農業、雑木林が暮らしの中心ではなくなってしまったことなど、さらには国の政策。色々あるだろうが、こうした身近な細やかな自然がなくなっていくのはもったいない。
ことに秦野市はもっと里山を大事にしたほうがいいとどうしても思ってしまう。
<尾根から大山を望む>
さてー
この林を抜けて10分足らずで八国見山山頂。
雲がかかって富士山は見えなかったが、手入れの行き届いた山道をくだり大磯丘陵のほぼ全域を見渡せるポイントで風景を楽しんだ後、山道をたのしみながらハイキングコースをくだった。
身近な里山 ていれをしてくださる方達 ありがとうございます!
<早春・落ち葉焚き>